私は重度の花粉症である。また、子どもの時から顔や足にアトピー性皮膚炎が出る。

最近は花粉症の人が増えているようで、若い人の半数が花粉症だという報道もあった。

花粉症やアトピーなどアレルギー患者が増えているのは、湿度の影響が大きいのではないかと私は思う。

皮膚の研究者である傳田光洋氏が書いた「皮膚は考える」(岩波科学ライブラリー、p70−74)によると、高い湿度の環境から、低い湿度の環境に急激に移ると皮膚は敏感になってアレルギー反応が起きやすくなるという。

エアコンや住宅の密閉性の向上によって現代生活では急激な湿度変化にさらされるようになってきた。

都市化(=都市の地面がコンクリートやアスファルトで覆われること)によって東京や大阪の冬は戦後10%近くも平均湿度が下がってきているという。(1月)

マスクをすると花粉症が治まるのは、花粉を防ぐだけでなく、温度や湿度の変化を和らげるからかもしれない。

昔は埃を抑えるために道路を散水車が走っていたが、散水も湿度の変化を緩和していたのかもしれない。

もっと住宅や都市化など身近な気象現象(微気象)について研究と対策が進んだらいいと思う。

アレルギーの人が増えていることについては、過度の清潔さなどが指摘されているが、それはアレルギー研究者の多くが医師だからではないか。

現代生活で何が大きく変わったかを考えると私は湿度の影響が大きいと思う。