コンピュータのプログラミングには結構、費用がかかる。
コンピュータ・プログラマーの人件費は月100万円程度だから、2人がかりで3ヶ月かけてシステムを組むと600万円の費用が発生する。
説明書の作成や実際に使う人の訓練などを考えると費用はさらに膨らむ。
それでもコンピュータで仕事をさせたいときがある。
1)時間が勝負のとき。
2)大量の情報を処理するとき。
3)文章の作成。
1)は例えば、私が勤めていた放送企業の場合、選挙の開票速報や地震速報、津波警報の処理がそうだった。
人間でも時間をかければ処理できるが、秒を争う仕事、速さが非常に大きな価値を持つときはコンピュータで処理すべきだ。
2)は時間がそんなに逼迫しているわけではないが、処理すべき情報が大量で、人がやれば人件費が膨大にかかってしまうとき。
また、人がそれほど大量の情報を処理すると、まま、間違いが起きやすい。
そういうときはコンピュータの出番だ。
3)言葉の入れ替えや訂正が頻発。
もはやワープロなしでは文章は書けない。
逆に上記1)にも2)、3)のどれにも当たらない仕事はコンピュータを使わない方がうまくいく場合が多い。
外観のデザインや設計などの創造的な作業は紙と鉛筆や粘土など素朴な道具の方がうまくいくことが多い。
最終的にはIllustratorなどのコンピュータソフトでまとめるにしろ、第1案、第2案までは紙や鉛筆の方が素早く高品質なものができるようだ。
コンピュータを使わないという判断も、コンピュータの特性を知っていればこその判断である。