2016年4月にパリに2週間近く滞在した。
そのときに感じたことをまとめる。

エッフェル塔とジャンヌダルク像

エッフェル塔とジャンヌダルク像

スマホは必須
専らGoogleMapによる道案内に必須。街で人に道を聞いても、わからないとスマホで探してくれる。どうせなら自分でスマホを使ったほうが便利。
スマホで使うPrepaidSimはパリではなぜかタバコ屋さんで買うのが普通。タバコ屋さんの前にスマホを持った人が列をつくっていたりする。
わたしはタバコ屋さんでLebara.frのPrepaidSimを買った。設定が面倒で困った顔をしていたら、タバコ屋さんのおばさんがやってくれた。ほんとは自分でインターネット環境のあるところで、Web設定する必要があるらしい。
PrepaidSimは10ユーロ。これだけで、最小限の電話料金とデータ通信込み。電話番号は電話を受けるのに必要だが、私の場合、日本に電話をかける際には、料金が格安のSkypeを使うので追加料金は不要だった。
タバコ屋さんは最初探すのに苦労したが、実は町中にたくさんあった。道路の向かい側(こちら側は看板がよく見えない)で赤いtabacの看板を探そう。
タバコ屋さんの他ではRELAYという赤い看板のコンビニでも扱っているようだ。
実はFreeが安いとネット情報で出ていたので、最初、Freeのお店にメトロで行ってみた。しかし、Freeの契約には銀行カードが必要。銀行カードを入手するには留学などの長期滞在が必要。ということで、事実上、旅行者にはFreeは使えないとわかった。

サモトラケのニケ

サモトラケのニケ

ホテルは向かい側から探す
パリの中心部のホテルは小さいところが多い。道路の両側に建物がそびえ立ち、その一部がホテルになっている。看板が道路の反対側からでないと気づきにくい。わたしは自分の予約したホテルの前を何回通り過ぎても気づかなかった。ホテルを探すには道路のホテル側ではなく、反対側から探すほうがいい。
ホテルはバスタブのない、シャワーだけのところが多い。浴槽につからないと疲れが取れない人はバスタブのあるところを予約したい。
パリのホテルは非常に高いと言われているが、私が泊まったのはテロの半年後だったためか、市の中心部のホテルで、ダブルベッドの大き目の部屋で1日1万円程度と、東京よりずっと安かった。もっと安いところもあった。

ミロのビーナス

ミロのビーナス

郵便番号は規則的
パリの郵便番号は75009のように75から始まる5桁の数字で、このうち、最後の2桁が区の名前になっている。
75009はパリ9区。

挨拶で親切に
「ボンジュール、ムシュー」、「ボンジュール、マダム」と声をかけると、無愛想なお兄さんもきれいなお姉さんも親切に道案内などをしてくれる。

スーパー
街中にカルフールなどのミニスーパーがけっこうある。
ワインやビール、惣菜、パン、ティシューペーパーなど。ワインは白も安くて美味しい。果物は意外に高く、しかもおいしくない。日本の果物栽培(品種改良)の技術の高さを再認識する。牛乳はほとんど長期保存タイプでおいしくない。冷蔵庫に並んだFraisなものを選べば、日本と同じ味がする。

メトロの入り口(アール・ヌーボー)

メトロの入り口(アール・ヌーボー)

メトロは便利
アール・ヌーボーのデザインが美しい「メトロポリタン」の看板の下り階段が地下鉄への入り口。自動券売機は20ユーロまでの札が使える。10枚まとめて買うと、1枚分、安くなる。ローラーを上下に回して選択。右側のボタンで「決定」。各国語の表示があるが、日本語はない。
切符はホームに入るのに必要だが、出るときには必要ではない。また、90分間有効で、短い用事なら同じ切符で帰りも乗れてしまう。
乗り換えには何号線への乗り換えかと、乗る方向の終着駅を調べておく必要がある。「Pigalleで2号線のNATION方向へ乗り換える」などと覚えておけば駅の案内表示をたどることで無事乗り換えられる。日本の地下鉄と同じように迷路だが、パリの場合、この案内表示の原則が徹底しているので、乗り方を覚えれば、観光客でも無事乗り換えられる。
また、駅名表示が大きく、車両内からきちんと見える。このため、日本と違って、自分がいまどの駅にいるのかわからないという状況にはならなかった。
メトロの券売機でRER(郊外鉄道)の切符も買える。RERはドゴール空港やオルリー空港、ベルサイユ宮殿に行くのに必要。

オルセー美術館

オルセー美術館

デパートは日曜休み
日曜日は安息日なので、デパートをはじめ、ほとんどの店舗がお休み。土産物などは土曜日までに買っておく必要がある。ギャラリー・ラファイエットは紳士館の1階と地下が食料品売り場だった。ボン・マルシェは本店に隣接する別館の1階が食料品売り場。

マルシェ(蚤の市)
クリニャンクールが大きくて有名だが、市が開くという土曜日午前9時に行ってみたら、まだ、ほとんどのお店が開店準備中だった。安い靴とかTシャツとか、食べ物とか、地元の人にはいいのだろうが、観光客としてはちょっと買うものがないという感じだった。日曜日のバスティーユのマルシェは蜂蜜やジャムなどお土産になりそうなものも売っていた。

テロ対策
デパートや美術館、ショッピングセンターなど人の集まるところの入り口にはガードマンが立っていて手荷物検査をする。バッグ(フランス語は「サック」)を開けと言われるので開くと、いい加減にチェックしてどうぞお入りくださいとなる。

街角の物乞い
路上や駅、鉄道の中で物乞いする人が多い。犬を連れていたり、子供を連れていたり。スーパーで買い物を繰り返すと5サンチームだとか2サンチームだとか使いにくい少額通貨が財布に溜まるので、まとめてあげてしまう。

モンマルトルのサクレクール寺院

モンマルトルのサクレクール寺院

知らない人から英語で話しかけられたら注意!
シャンゼリセ大通りとかエッフェル塔の下とかサクレクール寺院の下とか、特に観光客の多いところで「Can you speak English ?」などと英語で話しかけられたら、詐欺だと思ったほうがいい。障害児についての署名活動にみせかけて募金を強要したり、手にむりやりアクセサリーをまきつけて代金を強要したりする。紛い物の土産物売りなども多い。一度取り合うと、相手はグループで取り囲んでくるので、怖くなり、お金を払う羽目になる。英語がわからないふりをして、取り敢えず、立ち去ろう。

音楽家
路上や駅、鉄道の中で演奏したり歌を歌ったりして、お金をもらう人が多い。メトロの中で音楽が聞こえてきたら、そういう人たち。中にはめちゃめちゃ上手い人もいて、通行人のおばあさんがお金を渡しながら、親指をたててほめていた。

自撮りする韓国人
韓国人は自撮りする人が多い。ルーブル美術館ではギリシャ彫刻と握手しながら写真をとっていたおばさんがいた。監視員が注意していたが、監視員がいなくなるとまた握手して写真を撮っていた。

観光客
中国人団体客、韓国人、ロシア人、スペイン人が多い。日本人は少なく、パンフレットや案内表示も日本語は少ない。

エールフランスの自動化に戸惑う
搭乗手続き(チェックイン)だけでなく、荷物の受け入れまで無人化している。機械にパスポートをかざし、荷物のタグを印刷する。カウンターでは荷物をベルトコンベアーに載せると重さが計られ、機械を操作して情報を入力するとベルトコンベアーが自動的に動きだす。
フランス語がわからないとつらい。
Webなら搭乗の30時間前からチェックインできる。ただし、A4プリンターが手元になければ搭乗券や荷物のタグが印刷できない。
テロの半年後で空いているかと思ったが、往復とも満席だった。ただし、日本人は乗客の1割ほど。
Webでのチェックインなら座席指定が有利かも。
機内では救命胴衣などの使い方を説明するビデオを上映するが、その出来に感動してしまった。音楽に乗せて踊るようなしぐさで飽きさせず、わかりやすく説明する。フランス語と英語でしか説明してくれないが、しぐさで何を説明しているかはわかる。

ロダンの抱擁

ロダンの抱擁

シャルル・ドゴール空港に注意
巨大、複雑な空港で、かつ混んでいる。
出発の時には特に注意。普通の空港は出発の2時間前に行けば十分だが、シャルル・ドゴール空港の場合、特に初めての時は2時間半前に行ったほうがいい。
空港についてから登場手続き、荷物の預け入れのたびに列に並び、さらに搭乗口で長蛇の列ができる。セキュリティチェックに慣れていない中国人団体客が多いせいもあってなかなか進まない。出国手続きの後、自動運転の列車で搭乗ゲートへ向かう。列車がついたら実際に航空機が着く搭乗ゲートを探し、列に並ぶ。
到着のときは到着ゲートから自動運転の列車に乗り、入国手続きの後、荷物受け取り、市内への列車乗り場へ。結構迷う。

トイレの常識
駅のトイレは有料。0.5から0.7ユーロ程度。
大通りには無料の街頭トイレもまれにある。美術館の地下やデパートには無料のトイレがある。
カフェで飲食すればトイレは当然無料。

水道水は飲める
カフェで無料で出てくる水は水道水らしい。ただし、おいしくはない。まずいのは石灰を含んでいるためといわれるが、それでお腹をこわしたりはしない。(過敏体質の人はわからないが)

ビール
フランスのビールはドイツ国境に接するアルザス地方で生産された「1664(セーズ)」がほとんど。缶ビールも生もおいしい。